「やるからにはどんなことも精一杯努力して、その上で臨んでほしい・・」
我が子に対してそんな風に思ってしまうこと、ないですか?
それって自分が子供の頃、手を抜いたために達成できなかったことを今「あの時ちゃんとやっていれば違ったよね・・」と後悔しているから、そうなってほしくないから我が子に対してそう思うのでしょうか。
それもあるけど、やったぞ!という達成感を味わってほしい気持ちもありますよね。
そんな親心とは裏腹に、努力する前からあきらめている我が子・・。
まるで子供時代の自分を見ているようです(笑)
頑張ればちゃんと結果は出るのに・・
そう思いながらも、その言葉をかけたところで子どもには通じないのもわかってる。
かといってこのまま見てみぬふりはできない。
そんな時、あなたはどんな風に子供をやる気にさせますか?
今回は、子供が目標をあきらめかけた時の対処法について、お伝えしていきたいと思います!
我が家での出来事
我が家には、6歳(年長)の女の子・すずと5歳(年中)の男の子・ひろたがいます。
2人が通っている保育園で、近々マラソン大会が催されます。
保育園ではその練習の真っ最中。
去年はすずが5位でひろたは1位。
去年は練習の時から2人の気持は高まっていました。
今年は?
・・練習始まってるけど何も言わないな・・と思っていた矢先、
すずが
「今日は2番だったよ!」
「今日は3番だった」
「今日は4番だった~」
ひろたも
「今日は2番だった!」
「今日は転んだけど3番だった」
「今日は3番。」
3日連続で結果を報告してくれたのはいいんだけど、あれ?二人とも日々順位が下がってる!?
しかも、あまり悔しがる様子もなく・・。
でもまぁ、順位よりも本人が全ての力を出し切っての結果ならOKだよな。
そう思っていましたが・・。
子供に気持ちを聞いてみた!
子供たちに聞いてみました。
「すずちゃん、毎日順位が下がっているのはどうして?」
すず「私はね、1番じゃなくてもいいし3番じゃなくても悔しくないの。走ればそれでいいの。どうせ1番にはなれないんだから」
この言葉を聞いて、愕然としました。
さらに彼女は「チャンスはまたくるから、その時にがんばる。私は来年、保育園の運動会の小学生のおやつをとるかけっこに出るときにがんばる」
・・・は?
私は思わず
「目の前のチャンスを掴めないヤツに次のチャンスはこない!」って言っちゃいまして・・。
心の中では、
「”どうせ”だと?そんな言葉使うんじゃねーよ!できるのに努力もしないで何言ってんだよ!」ってなってました(笑)
気を取り直してひろたに
「ひろたくんは今度のマラソン大会で1位は目指してないの?去年は”絶対ひろくんが1番になる!”って言って練習ではずっと2番だったけど本番で1位になれたじゃない?」
ひろた「ああ、1番はムリだし。2番の〇〇くんも抜かせられない。だからもういい」
・・去年のあの闘志を燃やしていたひろたはどこにいっちゃったの・・。
ひろたの気持ちを聞いてみてこの子の本心はこれじゃない!と思えたので、
「ひろは1番になれないと思ってあきらめちゃったんじゃないの?本当の気持ちをパパに話してみよう」というと
ひろた「・・どうしたら1番になれるの?・・」
「じゃ、パパに聞いてみようか」
我が家の住職が子どもに言ったこと
(パパ登場)
*我が家のパパはお坊さんです。
住職でありながら、教員免許も持ち、僧侶になる前に私立幼稚園で体育指導をしていたという経歴を持つ、うちの不思議なお坊さんは子供に教えるのが上手いんです、実は(笑)
ひろた「パパ、どうしたら1番になれるの?」
パパ「1番から3番くらいは、みんなほぼ同じくらいの力なんだ。だから3番のひろたや4番のすずが1番になれる可能性は十分あるんだよ。
”絶対1番になるんだ!”って一番強く思っていた人、ゴールするまであきらめないで、そう思い続けていた人が1番になるんだよ。」
この言葉に2人は納得していました。
・・私までこの言葉に納得させられましたね~・・。
お恥ずかしながら私ではこの質問に子供たちが納得するような答えは出せなかった。
せいぜい、「最後まで諦めないで全力でがんばろ!」としか言えなかったと思います。
明日から大会まで4回練習ができるようなので、さっそく明日から”1番になる”という気持ちで走ってみようということになりました。
そして「どうせ」という言葉を使った娘に対して
「すずちゃん、”どうせ”という日本語はありません。これからは使わないように」
と言ってましたね。
「どうせ〇〇だから」というのは最初から期待したり望んだりしない言葉であって、マイナスの表現です。
私も使いたくない言葉の一つですし、だれも周りで使っていないハズなんですけどね・・。
子供はテレビなどで色々な言葉を覚えているんですね。
子供の変化、そして結果は?
翌日、保育園へ向かう車の中で
「今日は”1番になるんだ”と思いながら走ってごらん」と軽く一言。
残り4回の練習、そして本番どうなるか、また追記していきたいと思います!
★追記
本番、終わりました。
結果からいうと、すずは6位、ひろたは2位。
本番までの間、2人ともあまり変化はなかったです。
どちらかというと、あきらめモード・・でした。(笑)
すずは、練習で4位以下にはなったことがなかったのに本番でなぜ6位だったのか・・自分でも全力を出したのにこの結果だったことが不思議だったようです。
すず自身、どうやら走る時に頭が真っ白になって、目標なんて考える余裕がなかったみたい(笑)
終わっても悔しがる様子もなく、本心は順位にあまりこだわっていなかったんでしょうね。
ひろたは本番前日、「僕は3位がいいな」と、わけのわからないことを言っていましたが(笑)、私が「なんで??3番より2番のほうがよくない?」というと、「わかったよ、2番にするよ」と。
結果は2番でしたから、彼は目標達成となりました!
ひろたは、スタートの集中力がハンパなかった。
それと、彼が1番をあきらめたわけ・・それもわかりました。
1番の子は、誰も追いつけないほどの速さだった・・。そう、めちゃめちゃ速かったんです。
聞くところによると、ひろたに負けて2位だった去年のマラソン大会が悔しくて、ずっと練習していたのだとか。
この結果について、パパは
「ひろたが2位でよかった。俺はこの時を待ってたんだ」と。
そして2人に、
「あのね、1番をとれるのは1番になりたいと思ってたくさん練習した人なんだよ。どんなに才能があっても、努力しなかったら1番にはなれないんだ」
パパは、今回このことを子供たちに伝えたかったみたいです。
「来年は、パパが走り方を教えてあげるからすずちゃんもひろたくんも1番とるぞ!」というと、2人ともとても嬉しそうにしていましたね。
でも一つ、ひろたの言葉で気づいたことが・・。
「ひろたくんは走る前にどんな気持ちで走ったの?」と聞くと、
ひろた「全部の力を出そうと思った」
すごく嬉しかった半面、結果にこだわったことが間違っていたようにも思えました。。。
ですが、あきらめかけていた気持ちを前に向かせた結果、「全力を出し切った」につながったのかなとも思えます。
きっと、ひろたにはこの方法が合っていた、けれどすずにはただプレッシャーを与えただけだったのかもしれません。
子供の性格や持っている感性で、育て方は違ってくるのかもな・・ということを実感させられました。
でもどんな結果であっても、頑張ったことを思いっきり褒めてあげることは大切ですよね^^
まとめ
別に1番を目指さなくても、楽しくそのことに取り組むことがまずは大切。
でも、頑張ったらそれだけの達成感を感じられます。
その達成感を小さい頃から体感できると、また次に何かがあった時に頑張ろうと努力できる、と我が家の住職は言っていました。
すずの結果から、子供自身がその気にならないと、周りがいくらいっても無理なんだな、と。(笑)
子供がやる気スイッチが入る時、それは”自信がついたとき”なんだそうです。
例えば、何かできないことにチャレンジしていてふとした拍子に出来た時!!
その時に”自分にもできるんだ”と自信になり、その時にタイミングよく褒めてあげられるのがベストですよね。^^
それでは今回はこの辺で。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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