「どうやってお坊さんになるんだろう・・・」
というのが私の疑問のひとつでした。
実家がお寺さんであればその道は開けているといえますが、一般の方が僧侶になるには何から始めればいいのか・・・我が家の住職に聞いてみました!
ちょっとしたウラバナシも交えながらお坊さんになるためにはどうすればいいのかをお伝えしたいと思います!
お坊さんになるには何からすればいいの?
お坊さんになる方法は、各宗派によって違いがあるようです。
今回ご紹介するのは我が家の住職のケースになるのでご注意くださいね。(宗派は天台宗になります)
まずは師僧となる僧侶を探す
お坊さんになるためにはまず、師僧(師匠のこと)となる僧侶を探すことからです。
実父や親せきが僧侶である場合は、その方に師僧になってもらえればいいので問題ないのですが、一般の方が僧侶になりたいと思っても師僧となる方と何らかのかたちでご縁を持たなければそこから先へは進めません。
うちの場合は、夫の後見人だった方がたまたま上の位の僧侶と知り合いだったため、その方が師僧になってくださったそうです。
師僧となってくれる方が見つからない場合は直接本山へ行き、僧侶になるためにはどうすればよいのかを聞くしかないのだとか。
とはいえ、いきなり「僧侶になりたい」「仏門に入りたい」といったところで、はいそうですかと話が進むわけではなく、何度けられてもしつこくしつこく僧侶になりたい思いを訴え続けてはじめて「○○寺の△△さんという師僧をたずねてみなさい」とまれに教えてもらえることもあるそうです。
まれに、ですが・・。
ですが、その○○寺の△△さんをたずねたところで、どんな人間か素性もわからない人の師僧になることはまずむずかしいですよね。
というのも、師僧という存在は弟子の連帯保証人になるため、簡単には引き受けないのです。
どこの宗派にも必ず「懲罰委員会」というのがあって、自分の弟子が刑事事件などを起こし、公の場で裁かれることがあったとき、その師僧は連帯保証人としてペナルティをうけることになるそうです。
なので、師僧が弟子になる人物を信頼できないかぎり師弟関係は結ばない、ということですね・・・。
でもでも、なかにはウェルカムの師僧もいらっしゃるようで、○○組の元幹部という立場のかたを一つ返事で引き受けたというオハナシも・・。
一般の方が師僧に巡り合えるのは”運”かもしれません。
我が家の住職も偶然の出来事がかさなって仏門に導かれていますので、その道が開かれるときにはトントンと進んでいくものなのでしょうね。
師僧が決まったあとは?
師僧が決まってはじめてお坊さんになる道が開けるんだということがわかりました。
次はいよいよ修行僧としてお寺に入るわけですが、簡単にいうとお坊さんの専門学校に入学するということになります。
寮に入って24時間その敷地にいる、というイメージ。
そして修行という形でお坊さんとしての教養を勉強していきます。
修行期間は宗派によって1年のところもあれば2年のところもあり、3年のところもあるみたいですね。
中には10日!?で基礎が学べるところもあるようですよ。
ただ、10日で学んだ事を自分で反復しながら自分のものにしていかなければならないので、数年修行してきた僧侶とはやはり違いが出るでしょうね。
お坊さんとして通用するかしないかは下地があるかないかも大事。
実家がお寺でいつもお経をきいて育った人とサラリーマンの家庭で育った人とは違いますよね。
例えば、実家がお寺で父である住職が突然亡くなったから後を継ぐために急いで僧侶にならなければならない、という方にとっては10日でお坊さんの基礎が学べることはありがたいことといえます。
でも実際のところ、修行しながらお坊さんの位をあげていき、修行後に僧侶としての道をしっかり切り開いていくほうがベストでしょう。
ちょっとしたウラバナシ
「やっぱり厳しい修行についていけない・・」
そんな思いで途中でやめちゃう人がいるのかを聞いてみると、やっぱりひとりふたりはいるって。
まとめた荷物の上に「着払いでお願いします」と書かれてあるメモが置いてあり、本人はいなかった・・・ということがあったそうです。
いわゆる”夜逃げ”ですね。
そりゃついていけない人もいますよね。
どの世界においても、やってみて自分には向かないとわかることはありますから。
そして、”お坊さん専門学校”を卒業するまでに一体いくらかかるの??
と、質問してみたところ
「宗派によって違うしピンキリだよ」
というこたえでした。
ピンキリ??
キリは教えてもらえなかったんですけど、ピンは200万~300万円とのこと。
なぜ金額が人によって違うのかというと、お坊さんの位をあげる試験を受ける際にお金がいるそうです。
優秀であればあるほど上の位にチャレンジできるのでお金もかかる、ということですね。
今は少なくなったようですが、試験に落ちることもあるのだとか。
能力があってもそうじをサボったり日頃の行いが悪いと落とされることもあったそう。
お坊さんの基本といわれるそうじをサボる修行僧もいるんだ・・・(苦笑)
修行僧で獲得した位は僧侶になってから活かされるのですが、僧侶をやめない限り、年に一度だけお寺に”義納金”を支払います。
義納金は、僧侶の位が高ければ高いほど収める金額も高いですし、所属しているお寺の規模によっても違うそうです。
位が高くお寺が大きければ大きいほど、義納金も高いです。
この他にも師僧へのお礼や衣装代などもかかります・・・。
お坊さんになるのもそう簡単なことではないですね。
プロになるには運も必要か 笑
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