お寺でよく使われる言葉の一つに「檀家(だんか)」というのがあります。
仏教でない方でも耳にしたことがありますよね?
でも「檀家さん」とはなんだろうか・・と、よく意味が分からない方もいらっしゃるのでは?
私も実家は神道だったため、
「檀家さんてお寺を支えている人たちのことだよね?」
くらいしか知識はありませんでした。
今回は、お寺の「檀家さん」について
我が家の住職に聞いてみたいと思います!
お寺の「檀家さん」の意味は?
まずは意味から!
「檀家さん」とは、そのお寺にお墓を持っている人、お墓はないけれどそのお寺の宗派の教えに沿っていこうという人のことです。
”檀家”の語源は、サンクスリット語(インド・アーリア語に属する語)の「ダーナパティ」という言葉からきています。
意味は「お布施」。
なので、お布施によってお寺や僧侶を援助する方々が「檀家さん」とよばれる方々になります。
大きいお寺になると、お寺の行事や普段のお掃除等を檀家さんがお手伝い下さることもありますし、お寺の雑用までも檀家さんが引き受けていることもあります。
お寺の「檀家さん」 実際の費用や義務って?
まず、檀家になるためにはどうすればいいのか。
(私たちの世代では、祖父母やその前の代から檀家さんになっていて、改めて何かをしなければならない方は少人数だと思いますが、まあ、知識の一つとして捉えて下さい。^^)
檀家になるためには、お寺に入檀を申し入れ、契約。
お寺によっては入檀料が必要になります。
ほとんどの寺院で入団料はかかるらしく、費用は50万円が相場らしいですね。
檀家になると、法要以外の会費を支払い、お寺を支えていくことになります。
お寺を維持していくための年会費が約1万円~2万円、お寺の新築・改築の際には一軒当たり数十万円を負担することも。
そのお寺さんで檀家制度の内容は違いますが、
戒名の位によって、檀家さんの位変わり、会費額を変えているお寺さんも・・。
位が上がれば金額も上がるということです。
そして、檀家さんは費用の他に勤労面も出てきます。
前にあるように、お寺の行事の際のお手伝いやお寺や隣接する墓地の清掃奉仕活動なども、檀家さんの中から順番制で行っています。
また、各種法要(年忌、供養、葬式など)は、そのお寺に頼むのが原則といわれてきました。
その際に、「お布施」が必要となります。
大体、お彼岸、お盆の際に2万円~3万円(お車代、食事代は別)と考えていたらいいですね。
お寺さんによっては、「子供が大学にいきますので学費を・・」「出産しましたので・・」と、お寺さんのほうから資金?を募るところもあるらしいです。
檀家さんあってのお寺ですね、ホント・・。
檀家さんのメリットは、
・お寺との信頼関係が深まり手厚く供養して頂けたり便宜をはかってもらえる
・お寺を支援している立場なので、何かあった時に権利を主張できる
ということですね。
デメリットとしては、
企業が運営する霊園と比べて、サービスの質が低いお寺もあるというところでしょうか・・。
昔は遠方への移住以外、別の檀家になることは許されてこなかった風潮もありましたが、少子化が進む昨今、檀家離れが進み、檀家の減少によってお寺が厳し状態に置かれているという現状も・・。
お寺の「檀家」になったほうがいい?
当寺院は、主人の代から新しく立ち上げたお寺になります。
主人の方針は、創立した時から檀家さんはとらない方向で進みました。
うちだけでなく、他にも独自の会員制度を設けているお寺もたくさんありますよ。^^
主人に改めて聞いてみると、
「今の時代、そうでしょ?時代にのっていかないと。」
おぉ、なかなか新感覚!
うちの場合は、法事やお葬式など必要な時だけ呼んでいただき、月一度のお参りの日も自由参加、というスタイルをとっております。
もちろん、基本的な宗教としてのモラルは中立に守った上でやっていくのは当たり前のことで。^^
主人は、これからの時代、お墓もいらなくなるだろうし、檀家制度にすれば経済的負担が大きくなるから・・という理由だったと言っています。
・・主人の考え方はお寺を利用したい方に沿った考え方なのかなと・・。
(あくまでも私個人的な意見です)
ただ、檀家寺として成り立ってきた寺院は、規模も大きく、檀家さんの力を借りなければならないと思います。
1000人以上の檀家さんを抱えている寺院もありますからね。
まとめ
今回は「檀家」についてお伝えしました。
今の時代、「お墓を撤去したい」という申し入れもあるなんて話もちらほら耳にしますが、少子化、核家族の影響でもっと増えるでしょう・・。
当寺院では、家族も身寄りもない方のお位牌を引き受けております。
今は「お位牌をお願いできないか」というご相談も多い・・。
これが今の時代の流れなのかな。
それでは、今回はこの辺で!
最後までお読み頂きありがとうございました。
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