夫は住職なので、信者さんから相談を受けることが多いです。
以前、ある老舗旅館のおかみさんが旅館のことや家族のことをご相談にみえたことがありました。
それをきっかけに、わたしたちは家族でその旅館に宿泊することにー。
夫の直感でする旅行には、必ずなにかのメッセージが隠されているのですが、今回はわたしへの神さまからのメッセージがありました。
おかみさんは見事な対応だったけど・・
さすが老舗旅館のおかみさん!
お出迎えからごあいさつ、おもてなしまでこころを感じる素晴らしいご対応でした。
・・・でも、なにかちがう。
なんだろうな・・・。
仲居さんやほかの従業員の対応も悪くない、でも経営状況が良くないという理由がどこかにあるんだろうな・・・。
そう思いながら夕食をとることに。
お料理は懐石で、お刺身も新鮮でボリュームもある。ふつうにおいしかった。
ただ、食事のお世話をしてくださった仲居さん・・・あまり気の利くタイプではないのかなという印象。
というかね、おかみさんとぜんぜん違うんですよ。
ベテランの仲居さんだと思うんですけどね・・。
食事をすませて温泉へ。
温泉地ということもあり、温泉は最高でした!そうじも行き届いてたな。
温泉旅館のお風呂が汚くて最悪というのはもう論外ですものね。
そして部屋へもどると布団が敷いてありました。
実はわたし、旅館の布団が大の苦手でして・・・。使い古してあったりするともうダメ。
まぁ、誰もが気にするところですね。
老舗旅館のふとん・・・あぁ、どうか新品のフカフカふとんでありますように・・・。
結果、わたしの祈りは届きませんでした。
Oh,No・・・。
(せんべい布団だ・・やばい。)
修学旅行を思い出したな一瞬・・。わたしは今日はこのお布団で寝るんだ・・ぁあ、帰りたい。。。。
と、わたしのこころの中での叫びは朝まで続いたのでした・・。
神さまのいない旅館
おかみさんの丁寧な見送りで旅館を出たわたしたち。
車の中では主人とわたしのディスカッションが始まりました。
夫は色々な会社関係の経営のアドバイスなどもやっているので、経営がうまくいっていない理由を探っていたようです。
おかみさんだけがいいのであって、仲居さんたちは完全におかみをなめてる、仲居さんの教育ができているとおかみが思い込んでいるのかもしれない、と。
なるほど・・・確かに。
おかみさんは仲居さんたちを信頼して仕事を任せているんですよね。でも仲居さんたちの接客や応対は失礼だけど二流。
主人もお風呂は良かったと言っていましたが、布団に関しては改善しないと他の旅館にお客さんとられるわ・・とズバリ。
そして話は目には見えない存在のことへ・・。
わたし:「何か感じた?(夫は霊感がはたらきます)」
夫:「あそこには旅館やおかみを守ってくれている神様がいない。でも、とてもきれいな場所がみえた。あれは神さまの”席”だろうなぁ。神さまの居場所(器)はあるのに神さまがいないんだよ」
わたし:「それってどういうこと?」
夫:「たぶん、おかみの心の中に神さまが存在していないんだと思う。つまり、神さまという存在を心から信じていない・・という感じだろうな。もったいないな・・。それで、あなたはどんなことを感じたの?」
わたし:「わたしはね、おかみさんのこと。とっても素敵な方だし真面目に一生懸命やってきたんだろうなっていう感じがにじみ出てるよね。でもね、なんか違うんだ・・。失礼だけどオーラがないというか、輝いてないと感じた」
夫:「今回の旅行の意味はね、あなたにおかみの姿を見せることだったんだよ」
神さまからのメッセージ
・・・今のおかみさんは、旅館の経営者である夫の問題、娘二人の将来への不安を抱え、おかみ自身が本当は仕事をやめて家にいたいけどそれが不可能、という状況です。
真面目に一生懸命生きてきたけど、おかみは苦しんでいるわけです。
おかみさんの中に神さまの存在がないというのはきっと、自分を信じていないのかもしれませんね・・。
神さまがおかみさんを私に見せたかった理由・・。
実はわたしの性格が「真面目で一生懸命。こうと決めたらひたすら突き進む」なんですね。
神さまからのメッセージは
「今のままだとあなたはあのおかみのようになりますよ」
ということでした。
わたし、目の前のことを一生懸命やればいいと思っていたんです。夫と家族のために、お寺のために。
でも空回りすることが多くて、いつもいっぱいいっぱい。
その頃のわたしは毎日家事と育児に必死で、上手くやろう、上手くやろうとしていました。
将来の自分やなりたい自分なんて描く余裕もないし夢もない。
ただ与えられた環境で精一杯やる、それだけ。
おかみさんは、大女将からの厳しい指導にも耐えて、今まで逃げずに必死に頑張ってきた方なんです。でも、そこに自分の思いがない。
だから輝いてみえないのかな。
ご主人のことはとても愛しているようでした。でも、夫婦間は溝ができるいっぽう。
娘たちは、完全に自分たちが”お嬢さま ”だと勘違い。親が自分を守ってくれていると思ってる。
そして旅館はもう傾きかけている・・・。
おかみさんが真面目に一生懸命生きてきた結果がコレです。
わたしは自分に置き換えて考えてみました。
家庭を守るわたしが、余裕もなくいつもピリピリしていたら・・・そんな家にだれも帰ってきたくないだろうな。
わたしが真面目に一生懸命頑張ることを夫は望んでない。
夫がわたしに求めているのは「ホッとできる場所」
子供たちがわたしに求めているのは「安心感と楽しい家」なんだと気がつきました。
そして何よりも、私自身が今の自分で満足しちゃってました。
夢も目標も持たずにただ目の前のことをこなしているだけの自分に。
わたしも自分のやりたいことをみつけてとことんやってみたい、輝いている自分でいたいと思いました。
真面目にコツコツ一生懸命やることはたしかにわたしの得意なことではあるけど、それだけでは幸せもお金も生まないんです。
わたし自身が幸せじゃないと家族も人も幸せにはできないんだと、気づかされました。
おかみはどうすれば幸せになれる?
離婚して旅館もたたんで1から出直せばおかみは幸せになれるんじゃないか・・とわたしは思いました。
実際、おかみさんもそう思うこともあるようですが、神さまの助言は違う。
あの旅館を最後まで守り抜くことがおかみの生きる道なのだそうです。
・・・そういう使命を持っている方もいるのですね。
おかみが旅館を愛して仕事に情熱を注ぐことで何かが変わってくるのでしょうね。
主人はあることを伝えたいと思い、旅館をでた1時間後に旅館に電話をかけました。
でも電話には誰も出ない。旅館なのにね・・・。
そして数時間後、夫の携帯におかみから留守電が。
すぐにかけ直しましたが結局おかみとは連絡が取れませんでした。
夫はタイミングをすごく大切にするので、結局おかみさんには何も伝えらえないまま今に至ります。
まとめ
真面目に一生懸命生きることが将来の成功につながることではありません。
真面目に一生懸命生きることと幸せとお金を得ることも比例しません。
いかに自分が輝いて人の役に立つかが大事だということに気づかされた体験でした。
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