「お葬式」とは、
家族や近親者が故人の冥福を祈り、葬る儀式。
宗教や宗派によってその儀式は異なり、
仏教では僧侶が読経し、神道では神官が祝詞を、キリスト教では聖書が朗読され、祈祷、線香、出棺、火葬などの儀式が行われます。
僧侶である主人に、
お葬式でのお坊さんの役目や、
故人の魂は見えているのかを聞いてみました。
お葬式の本当の意味は?
お葬式とは何かは、先でも説明しましたが、
本当の意味は
亡くなられた方に死を理解させるための儀式
なのです。
「死」というのは、身体は心臓が停止し呼吸しなくなり、その肉体から魂が離れること。
魂=意識なので、
肉体が機能しなくなっても意識は残ります。
悲しんでいる家族の姿を見たり、
自分の通夜や葬儀の準備が進められていく過程で、自分が死んだことを理解する場合が多いそうです。
お葬式でのお坊さんの役目
葬儀で死者の霊を弔う僧侶を導師(どうし)といいます。
導師を務める僧侶には、死者に引導を渡すという大切な役目があります。
*葬儀での引導は、死者を浄土へ導くという意味になります。
自分が死んだことを理解していない魂に「死んだのですよ」と宣言し、死んだことを認識してもらわなければなりません。
そうでないと、成仏できずにずっとこの世をさまようことになります・・・。
中には、事故などで突然、死を迎える方もいらっしゃいます。
自分の死をなかなか受け入れられない場合もあり、そんな時には説得するそうです。(これは死者の魂を感じることができる僧侶に限ります)
僧侶に高額のお布施を支払うことから
「僧侶の読経に意味があるのか・・」と思われる方もいらっしゃるでしょう。
確かに、僧侶がお経をあげないと成仏できないというわけでもありません。
実際に「無宗教葬」というわれる自由葬も増えていますしね。
ですが、お坊さんの中には、ただその儀式を行っているだけではなく、こうして個人の魂と向き合っている僧侶もいるのです。
霊感がなくても、その魂が成仏できるように精一杯心をこめてお経をあげ、魂を送り出してくれる・・それがお坊さんの役目です。
故人の魂はお坊さんに見えているの?
亡くなった方の魂は、自分の葬儀でどんな状態にあるのでしょうね・・。
魂がどうなっているのかを聞いてみました。
私の祖父の場合は、お通夜の時にはもう葬儀場に魂はなかったそうです。
とても前向きでいつも笑っていた祖父。
最期は肺炎で亡くなりましたが、この世には一切未練がなかったらしく、早々とあの世に行ってしまったようです。
もう、待っていたかのように。
亡くなる前に、ご先祖がお迎えに来ていたようですね。
そして、知人のおばあさまが老衰で亡くなられた際、まだご自宅にご遺体が安置されているときに主人と伺いました。
その時は、魂はご自身の肉体の上に座り、その方はお母様のお迎えを待っているとおっしゃったそうです。
その他にも、葬儀に参列してくださっている方一人一人にご挨拶されている魂もあったり、参列者に「ゆっくりしていってよ」と声をかける魂もあったと聞きました。
葬儀を終えて帰って来た主人に、「今日はどうだった?」と聞くと
「今日のお経は重かった・・」
とか
「今日は軽かった」
という表現をします。
故人の未練が強い時にはお経が重いらしいです。
四十九日の意味
四十九日まで、故人の魂はあの世とこの世をさまよっているといわれています。
故人のご家族もこの間に、丁寧に冥福を祈り、未練や執着を断ち切ることが大切だといいます。
「私たちは大丈夫。成仏してください」と家族が故人を送り出してあげなければ、亡くなられた方は悲しんでいる遺族が心配で、いつまでもこの世から離れることができないそうです。
四十九日は、心の整理をする期間でもあるということなのですね。
とはいえ、愛する人が亡くなることはとても悲しいですし、簡単に立ち直れるはずがりません。
それでも、亡くなった方に「安心して成仏してください」と、勇気をだして言うことで一歩前に踏み出すことができます。
四十九日までは、故人はこの世の未練や執着を整理するための準備期間であるとともに、遺族にとっても次へ進むためのひとつの節目です。
まとめ
お葬式は、時代と共に変化してきています。
家族や近親者だけで執り行う「家族葬」が増えて生きていますよね。
これは、「義理やお付き合いは必要ない」という考えと「費用を抑えたい」という理由からだと思います。
葬儀のスタイルよりも、故人が成仏できるように、魂の故郷に帰れるように送り出してあげることが大切ですよね。
今日もお読みいただきありがとうございました。
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